通信Vol.197(2020年10月)

 稲刈りも進み、周りの景色はもうすっかり秋のよそおいです。台風も飛騨地方からは逸れてくれてホッとしています。全国的には昔と比べて土砂災害などの自然災害が増えた気がしています。備えあれば憂いなし、ささいな備蓄でもいざというときには役に立ちます。みなさんはどんな準備をされていますか?

 

 今回は自分を見つめるという話をしたいと思います。自分の容姿を見るときに、たいがいの人は鏡を使います。鏡が無い世界を想像してみてください、自分がどんな顔をしているのか、どんな表情で人に接しているのか、化粧はうまくできているのか、服装は?頭髪は?等々、考えるべき要素はいくつもあります。

 

 では何故自分の姿を見る必要があるのでしょう?他人からどう見られているかを確認するためではないでしょうか。人間社会の中に暮らしていて、他人の目が全く気にならないという人はいないと思います。大なり小なり自分がどう見られているのか、どんな評価をされているのかが気になります。

 

 姿を映すのは鏡やビデオカメラですが、心の中は誰も見透かすことが出来ません。自分の心の中がどうなっているのかは誰にもわからないのです。だからこそ自分自身で見つめることが重要なのです。

 

 そこまでして自分自身を見つめる必要ってあると思いますか?私は自分の幸せと自己の姿って密接な関係があると思っています。たとえば健康面でいうと自分の健康状態をしっかり把握しないと健康って維持できないですよね。自分が肥満だと自覚して初めてダイエットに取り組みますし、自分の肺の中が汚れていると思わなければ真剣に禁煙にも取り組めないように、自分自身をしっかり見つめることが幸せの第1歩だと思っています。幸せとは、ある程度自分の努力次第で構築できるものだと思います。たとえば思考のクセであったり、生活習慣であったり、口癖であったり、人との接し方で幸せを手に入れることは出来ると思うのです。つまり努力をすればある程度の幸せは手に入ると思うのですが、どこをどう努力すればいいのかわからないと努力のしようがないので、現状の自己の姿を知る必要があるのです。体を鍛えるためにジムに入会したらトレーニングメニューを作ってトレーニングをするように、現状を知ってどこに力を入れるべきかが分かれば効率的に心のトレーニングが出来ます。

 

 自分を知って気を付けると一言で言いますが、正直とても難しいのも事実です。たとえば健康指導の保健師さんが肥満だったり喫煙をしていたり、アンガーマネージメントのセミナー講師が怒鳴り散らしていたり、人材育成のコーチが組織から逃げ出して会社を辞めたり等々、他人に教える人が自分自身実行出来るとは限らないのです。

いま巷でにわかにブームになっている瞑想も忙しい生活の中で自分の心と向き合う手段の一つです。今一度、心を静めて自分自身と向き合ってみませんか?幸せのヒントが見えてくるかもしれませんよ。