通信Vol.38(2007年7月)

 早いもので今年も半分終わってしまいました。もうじき暑い真夏がやってきますね。花火、スイカ、海水浴、そしてなんといってもビアガーデン!・・・夏を連想させるものは沢山ありますね。
 今回は「ツキを呼ぶ魔法の言葉」で有名な五日市剛さんが8月に来高されるのにちなんで、ツキを呼ぶ言葉、ツキを落とす言葉についてお話ししたいと思います。

ところで「ツキ」って何だと思います?自分が期待した以上のサービスを受けたり、予測していた不幸を避けることが出来たときに「ツイてる」と言いますし、逆に自分が期待していたサービスが受けられなかったり、予測に反して不幸な出来事が大きかったりすると「ツイてない」ということになります。
 つまり期待値が大きければ大きいほど、何か起きたときに「ツイてない」ということになりますし、期待値が小さい人ほどどんなときでも「ツイてる」と思えるのです。
 では、何事にも期待しない方が良いのかというと、それも寂しい気がします。何も期待しなければ、がっかりすることも少ないのですが、期待を超えて返ってきたときの感動もありません。

ではどうすれば、期待しながらがっかりする事を極力少なくするかというと、投資などでよく聞く「リスク分散」という考え方が有効であると言われています。
リスク(危険)を分散させるということは、例えていうならこういうことです。

『ある日曜日の朝、お父さんがお母さんと子供達に「今日は天気が良いから、みんなでドライブを兼ねて水族館へ行こう」と言いました。めったに家族で出かけることがないので、お母さんも子供たちも大喜びで車に乗り込みました。しばらく走るとエンジンから何やら異音が聞こえてきたと同時に車が止まってしまい、二度とエンジンが掛からなくなってしまいました。水族館へは電車バスを乗り継いで倍以上の時間がかかるので、一家は、車を修理工場に預けて電車で隣町の駅ビルの中にある映画館で、子供たちが前から見たがっていたアニメの映画を見ることにしました・・・』

一見、ツイてない家族のツイてない日曜日の話のようですが、本当にそうでしょうか?
確かに車がエンストして、予定していた水族館に行けなかったという点については「ツイてなかった」といえるかもしれません。しかし、めったに家族で出かけることのない一家がみんなで顔を見ながら話しのできる電車に乗って、しかも子供たちが前から見たがっていた映画を見ることが出来たという点では、ツイてたと言えるのではないでしょうか。
考え方によっては、予想していたのとまったく違ったイベントになったサプライズも味わえるわけです。

つまり全体を見渡して総論的に「ツイてない」という結論を出すのではなくて、部分的に「ツイている」箇所を見つけ出すのです。物事をいくつかの出来事に分けて「ツイている事」と「ツイてない事」を細かく分類するのです。最初のうちは面倒くさいと思われるかもしれませんが、慣れてくると無意識のうちに分類出来るようになっています。そして「ツイてる」部分だけを見ると、よかった、ありがとうという感謝の心も出てくるのではないでしょうか。
何事もプラス発想が物事を楽しく捉える鍵なのかも知れませんね。