通信Vol.59(2009年4月)

 最近車で走っていると他府県ナンバーの自家用車が多い気がしますが、高速料金の大幅値下げの効果なんでしょうか。飛騨は観光都市ですから、何にせよ旅行客が増えるのはありがたいですね。

今回は自分の体験談から「スモールサプライズ(小さなドッキリ)」というテーマでお話ししたいと思います。
サプライズと聞くと、何か大きな仕掛けをして人を喜ばせることを想像してしまいますが、もっと身近で気軽なサプライズという話です。

先日の朝、朝食も食べずにあわてて出かけたので、朝食を買って車の中で食べていこうと思い、近くのマクドナルドのドライブスルーへ寄りました。ソーセージエッグマフィンセットでダイエットコーラをオーダー(朝マックは決まってこのメニューなんですが・・笑)して車を受け渡し口まで進めます。
店員「おはようございます。お会計○○円になります」
店員「お飲物のストローは刺して宜しいでしょうか」
私 「お願いします」
店員、ハンドル脇のドリンクホルダーに目をやり空のペットボトルを見つけると
店員「空のペットボトル、よろしければ捨てておきますが」
私 「えっ?捨ててもらえるの??ありがとう!お願いします」
と、こんなやり取りをしたわけですが、何がサプライズだったかというと、最近何処へ行っても「ゴミはお持ち帰り下さい!」コールのオンパレードで、自己責任を詰め込まれて疲弊気味の僕に「ゴミを捨てておきます」なんて言ってもらえるとは、本当に驚きでした。果たしてそれがマクドナルドのマニュアルなのか彼(店員)のアドリブなのかは知りませんが、本当に気持ちの良い朝でした。

 人はどんな時に喜びを感じるのでしょうか。「宝くじが当たった時」「好きな人から告白された時」「欲しいものが手に入った時」「目標を達成したとき」「他人からプレゼントをもらった時」「おいしい物を食べたとき」「人から優しくされたとき」色々あるでしょうが、自分の想像を超えて優しくされたり、サービスを受けたりすると嬉しいものです。強面の男性が「見かけに似合わず優しい」という理由で女性にモテるのもうなずけます。

 昔ある人からこんな質問をされたことがあります。「どうして人を喜ばせなきゃいけないの?別に喜んでもらわなくてもいいんじゃない?」たしかにそういう考え方もあると思います。他人に気を使いたくないという人は、普段からすごく気を使っていて心も疲れているのでしょう。
でも自分が落ち込んでいる時、ポッと心に明かりを灯されるように誰かに優しくされたらどうでしょう。すごく救われた気持ちになるのではないでしょうか。

いつも誰かを幸せにしようなんて気負わなくていいんです。ただ自分より少しだけ落ち込んでいる人や傷ついている人と接した時に、心が温かくなるような声をかけたり、スモールサプライズで元気づけられたら、どんなに相手の支えになれるでしょう。そのためにも普段から練習のつもりで色んな人に声かけをしてみませんか。決して押し売りでなくて「良かったらお手伝いしましょうか?」という雰囲気作りが周囲の空気を暖かくして、逆にあなたに幸せを運んできてくれるはずです。そうすればもっと住み良い世の中になるのではないでしょうか。