通信Vol.72(2010年5月)

 まだまだ朝晩は肌寒いですが、窓から見える山は萌えて初夏の香りが漂っています。今の季節はエネルギーに満ちていて、パワーが伝わってきそうですね。

 今回は会社でも家族間でも、恋人同士でも共通する「相手を知る」ということについて考えてみたいと思います。

 あなたは仕事のパートナーや好きな人のことを何でも知りたい方ですか?普段どんなことを考えているのか、休みの日は何をしているのか、昨日の夜は何を過ごしていたのか、相手に興味があればある程知りたくなりますよね。

 「相手のことを何でも知ること=幸せ」と思っている人は多いと思います。相手のことを全て知ることが良いことと思っている人は見方を変えれば「自分のことを包み隠さず話す相手に話す」ことが良いことだと思っている人です。

 ここに何でも知りたがる彼氏と何でも話したがる彼女がいます。二人の会話を盗み聞きしてみましょう。
彼氏「今日の昼休みに電話したけど、出なかったよな。どこで何してた?」
彼女「うん、スーパーに買い物に行ったら同級生にばったり会って・・・」
彼氏「同級生って女?」
彼女「ううん男の子」
彼氏「まさか昔の彼氏とかじゃないよな?」
彼女「うん少しだけ付き合っただけだけど・・・」
彼氏「それで?まさか携帯の番号とか交換したんじゃないだろうな」
彼女「したけど、だめなの?」
彼氏「だめに決まってるだろ!」  …To be continued

こんなやり取りはカップルや夫婦の間ではよくあることだと思います。


彼女を愛するが故に行動や思いを全て知りたがる彼氏と、彼氏を愛するが故に何でも包み隠さず話すことが良いことだと思っている彼女。なのにどうしてうまくいかないのでしょうか?

人は秘密を持つと、その罪悪感から早く逃れるために誰かに話したくなります。特に異性間での浮気などは、罪悪感を感じているほど暴露して懺悔した方がすっきりします。しかし話す側の背負っていた十字架を今度は聞いた人が背負うことになりかねません。
彼氏も知りたいことを聞いたはずなのに、聞いて腹を立てています。

自分が話したいこと ≠ 相手が聞いて嬉しいこと
自分が知りたいこと ≠ 知って嬉しいこと

という方程式が成り立ちそうです。勿論、感謝の言葉や愛情いっぱいの言葉ならば聞く相手も嬉しいでしょう。
何事もほどほどに知って、ほどほどに話すことが大事だと言えますね。人間関係をうまく保つためには「優しい嘘」「騙されたふり」も必要悪ですかね。


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