通信Vol.77(2010年10月)

今年はあちこちで、ナツメが鈴なりに生っているのを見かけます。猛暑のおかげで草木は元気になれたんでしょうか? 沖縄野菜のゴ−ヤが飛騨で取れたりするのを見ると、日本全体が亜熱帯化しているのかな?なんて思ってしまいます。
寒い地域の動物園のライオンは、皮下脂肪がついて寒さに耐えられるそうです。動物や植物の順応性ってすごいですね、人間も冷暖房に頼らずに暑さ寒さを少し我慢すると、順応性が身につくのでしょうかね?

 今回は第一印象の大切さについてお話したいと思います。「人は見た目が9割」という書籍にも書かれていますが、第一印象というのは非常に大切です。
 パチンコをする人なら、新規オープンの店に行った経験があるかもしれませんが、多くのパチンコ店は新規オープンの際に、赤字覚悟で出球を調整して客に良い思いをさせます。なぜ平常営業時でなく、オープン時に大当たりを出すのかというと「あそこの店は儲かる店だ」という印象を最初に脳みそにインプットさせる為なのです。「最初」というのがミソで、1回目で大当たりを経験すると、2回目、3回目、4回目が当たらなくても、「もう一度大当たりが来るかも・・・」という期待から、何度も同じ店に通うのです。逆に1回目が惨たんたる結果だと、2度とその店には足が向かないでしょう。
 競馬や競輪などのギャンブルにハマっている人の多くが「ビギナーズラック(初心者の勝利)」を経験しています。初回の経験(良い経験も悪い経験も)を打ち消すためには、かなりの時間と労力が必要なようです。
 
 人の印象も同じように、初回の印象を打ち消すためにはかなりの労力が必要です。逆から言えば、最初だけ無理してでも良い印象を与える事が出来れば、後は少し時間をかけてでも中身を良いものにしていけばよいのです。
お店に買い物や食事に行ってスタッフの対応で良い思いをしたり、嫌な思いをしたりすることはよくあります。
 
働いているスタッフの第1印象がピカイチの会社といえば、株式会社オリエンタルランド(運営施設名:東京ディズニーランド)です。ディズニーランドへ行って、スタッフの対応で嫌な思いをしたという人に、会ったことがありません。もし東京ディズニーランドへ一度も行ったことがなければ、生涯に一度くらいは行ってみると良いでしょう。
東京ディズニーランドのスタッフは自らをキャスト(出演者)と呼び、どんな職種のキャストも極めて素晴らしい対応をしてくれます。どんなことを聞いても嫌な顔一つせずに答えてくれ、無理を頼んでも極力応えてくれようとします。何にでも応えてくれるわけではありませんが、相手に不愉快な思いをさせないことにかけてはピカイチです。
だから95%以上という驚異的なリピート率(2回目以降の入場者÷全入場者)を毎年継続出来ているのです。

 常時、笑顔でいるのがしんどいと思ったら(1日中笑顔でいる事は確かにしんどいですよね)人と会った最初の10分間だけ極力、笑顔でいる努力をしてみるのも一つの方法です。それでもしんどかったら最初に目が合った瞬間だけでも、ほほえんでみるのはどうでしょう。相手が受ける印象はずいぶん違ってくるはずです。

 目の前の相手を笑顔にさせるには、まず自分が笑顔になることだと言われます。他人の顔を手で引っ張って笑顔にするのは難しいけど、自分の顔ならすぐにでも変えられそうですよね。