通信Vol.115(2013年12月)

 今年も残すところあと数日となりました。年賀状の準備も整わないまま年末に突入しそうな予感がします。山の上の方は白く雪化粧し、もういつ根雪が降ってもおかしくない時期ですね。

今回は、「愛する幸せ」「愛される幸せ」について考えてみたいと思います。人って大きく分けて、誰かを愛することで幸せを感じるタイプか、誰かに愛されることによって幸せを感じるタイプかに分かれるようです。もちろんどちらか一方だけということは少なく、どちらの要素も持ちながらどちらか一方の要素を強く持っています。
自分がどちらのタイプなのか、あるいはパートナーや身の回りの人がどちらのタイプなのかを知ることによって、相手を喜ばせたり、自分が何で満足するのかを知ることができます。どちらのタイプが優れているとか劣っているということはないのですが、どちらのタイプかで喜びを感じる事柄が違ってきますから、自分あるいは身の回りの人がどちらのタイプかを知ることは大切なことです。

 「愛する幸せ」を感じやすい人とは、言いかえれば「与えることで幸せを感じるタイプ」ということです。誰かにプレゼントをしたり、何かをしてあげることに喜びを感じる人です。自分独りで美味しいものを食べに行くよりも、誰かと一緒に食事して相手の満足そうな顔を見るのが楽しみというのも、与える幸せです。
もしパートナーがこのタイプだったら、上手に甘えておねだりをした方が相手が喜ぶということです。逆に遠慮して「いらない」「結構です」と断ることで、自分は嫌われているのではないかと思わせてしまいます。自分は遠慮の気持ちから、相手に負担をかけないようにとお断りしているつもりなのに、相手を不愉快にさせてしまうこともあるので注意が必要です。このタイプの人からモノをもらったり、何かしてもらったりしたときには、オーバーなくらいに喜んだ方が相手も幸せを感じます。

 その反対に「愛される幸せ」を感じやすい人とは、他人から褒められたり、プレゼントをもらったりすることで自分へ向けられた愛を感じる人です。自分へのご褒美が好きなのもこのタイプの人です。パートナーがこのタイプならば、誕生日や○○記念日を大切にして、細やかな賛辞やプレゼントを忘れないようにする必要があります。他人からプレゼントをもらったり、気にかけてもらったり、賛辞を得ることで自分は他人から愛されていると感じるこのタイプの人は、とにかく放っておかれることが大嫌いなので、常に他人から何らかのコミュニケーションが必要です。

ここで注意したいのがパートナーのタイプが「愛する幸せ」を感じる人だから・・とか「愛される幸せ」を感じる人だからといって、接し方をワンパターン化してしまうのも考えものです。先にも書いたように人はどちらの要素も兼ね備えているわけですから、TPOによってどちらかが強く出る場合があります。相手の心模様を感じ取ってどちらの接し方も必要ということです。頭であれこれ考えるよりも、心で相手の温度を感じ取る必要があります。心で感じ取るということを忘れてしまうと一方通行のコミュニケーションになってしまう可能性があるのです。