通信Vol.126(2014年11月)

早いもので、今年も残すところあと1カ月半となりました。年を重ねるごとに月日の経つのが早く感じます。一週間始まったと思ったらすぐに週末がやってきます。皆さんは自分の時間をどう有意義に使っていますか?

今回は「教えられ力」についてお話ししたいと思います。
巷には「リーダシップ」「指導力」に関する本や情報があふれていますが、そういう力が必要な人は管理的・指導的立場にある人で、ごくわずかです。殆どの人は指導される側、指示される側の立場の人だと思います。「教えられ力」についての本はあまり見かけませんが仕事や勉強で伸びる人と伸びない人の違いは実はここにあります。自分が賢いとか仕事が出来ると思っていたら他人の意見を聞けないし、高飛車な態度では教える方もやる気が失せてしまいます。教える側になってみると、何でこんな態度なの?どうしてもっと素直に聞けないの?と思うような態度を知らずにとっていたりします。
例えば
・あ、それ○○さんから聞きました。
・知っています。
・今やろうと思っていました。
・こうすれば良いと思って・・・(自己流を通そうとする)
・やればいいんですねっ!(怒)
・ムスッ(あからさまな態度で)
どうでしょうか?あなたがもし教える立場で、相手にこんな言葉を言われたり、態度をとられたら又教えてあげようと思いますか?教える側も気分を害してせっかく有益な情報を持っていても教えてもらえません。
ではどのように受け答えすれば良いのでしょうか?
・あっそうなんですか?教えてもらってありがとうございます!
・知りませんでした、有益な情報ありがとうございます!(知っていても知らぬふり)
・すぐやります!
・わかりました。こうやろうと思ったのですが、今教えてもらったやり方の方が早そう
ですね。(どちらが早いかを追求する必要はありません)
・はい、わかりました。今やっている仕事のキリがついたところで取りかかります。
・ニコっ(微笑んで)
こんな態度で返してくれたら教える方も「ちょっとお節介だったかな?」と反省したり、「これは有益な情報だから是非とも伝えておこう」と思うのではないでしょうか。
私たちは、オレオレ詐欺に騙されたり悪徳商法に引っかかった時だけ損をしているのではありません。
実は自分の知らないところで損をしていることに気付いていないだけなのです。具体的な例をあげると、Aさんは銀行にお金を預けて、年利0.1%の利子でお金が貯まらないと嘆いていますが、Bさんは預けっぱなしで年利5〜10%位でお金が増え続けています。同じように毎月1万円づつ積立預金したとすると10年後にAさんは120万6,600円、Bさんは158万4,800円の貯蓄を作ることになります。AさんとBさんの違いはどこにあると思いますか?どんな情報でも珍しがって喜ぶBさんの元には色んな有益な情報が集まってきます。それに対して他人からの情報を頑なに拒んで我流を通そうとするAさんには、世間の人に知れ渡った絞りカスの情報しか届きません。

損か得かで考えても、教えられ力が大切だとわかってもらえると思います。