通信Vol.127(2014年12月)

 毎年この時期になると今年の冬は雪の量が多いのか少ないのかという話題でもちきりです。私はたっぷり降ってもらって雪かまいでダイエットしたいと考えています。

 今回のテーマは「機嫌をとる」ということについてお話ししたいと思います。皆さんは赤ちゃんの頃、お母さんやお父さん、おじいちゃんやおばあちゃんから機嫌をとってもらっていたのではないでしょうか?「お腹すいた?ミルクが欲しいの?」「眠たいの?」「どうして泣いてるの?」といった具合に周りの大人に機嫌をとらせて甘えてきたのではないでしょうか?赤ちゃんの機嫌をとるのは、赤ちゃんが言葉で自己主張できないからです。生まれたばかりの赤ちゃんが「腹減ったー、母ちゃんおっぱいくれよ!」と喋ったら、機嫌をとる必要はありません。「わかった、今あげるから待っててね」と答えれば済みます。機嫌が悪いというのは、言葉で表現できないことを態度で示しているのです。大人だったら「俺は今、虫の居所が悪いから丁重に扱え!」とか「私をないがしろにしてひどい!もっと大事にしなさい!」という非言語メッセージなのです。つまり自分が甘えられる相手にしか機嫌の悪いところは見せません。こうゆう大人は、周囲の人達から見たらやっかいな人です。身体は大人なのに心が赤ちゃんなのです。
 ではそんな厄介な大人が身近にいたらどう対処したら良いのでしょうか?一番の薬はスルーすることです。スルーするということは、いつもと変わらない接し方をして機嫌をとらないということです。機嫌をとると相手は「こうやって機嫌悪いフリをすると大事にしてくれるんだ」と学習して何度でも機嫌悪いフリを繰り返します。本人は真剣に腹が立っていて、機嫌悪いフリをしているんじゃないと言うかもしれませんが、機嫌が悪い真っ最中に、自分が買った宝くじが1等当選したら上機嫌になるに違いありませんから、やはり“悪いフリ”をして周囲の人に気を遣わせたいのです。ですから機嫌が悪くても周囲の人は何も変わらないという“良い学習”をさせないといけません。
 大事なのは他人の機嫌をとるのでなくて、自分の機嫌をとっていくということです。腹が立った時に、どうして自分は腹が立っているのかよく考えてみることが大切です。怒りの原因は自分の欲求が満たされないことが原因であることがほとんどです。自分がどうしたらご機嫌でいられるのかを知っている人は最強です(笑)外的な要因に左右されずに機嫌の良い人は、他人の機嫌に振り回されることはありません。自分のご機嫌とりのコツを一つあげるなら自分の心に子供の心があることを認識することです。「言葉で言わなくても、私の態度を見て察してよ!」というのは子供の甘えの心です。大人だったら自分がどうして欲しいのか、何が気にいらないのかを言葉で相手にしっかりと伝えるべきです。機嫌の悪いフリをする必要なんてないのです。思ったことを言葉に出さず態度で表わして他人に機嫌をとらせるのでは赤ん坊と同じです。心の中の赤ちゃんをさっさと成長させて、心身共に大人になって人生を楽しみませんか?