通信Vol.160(2017年9月)

9月に入ってから一気に秋らしい気候になってきました。我が家の周りでは稲刈りが着々と進んでいます。気候的には5月や6月と同じくらいなんでしょうが、気持ちは寂しさで一杯ですね。

今回は「貴方は運のいい人?悪い人?」というテーマでお話したいと思います。
そもそも運の良し悪しって何で判断するんでしょう?
宝くじが当たったら運のいい人でしょうか?その大金を目当てに強盗に入られて殺されたらたちまち運の悪い人?
交通事故で片足を失ったら運の悪い人?でも怪我のおかげで戦争に行かずにすんだら運の良い人?
運の良し悪しは誰かに客観的に評価されるものでなく、自分で決めることであるみたいですが、それでも誰が見ても運の良い人と悪い人というのはあるでしょう。

イギリスの心理学者リチャード・ワイズマン博士がこんな実験をしました。
実験に参加したのは18歳から84歳の男女400人。参加者全員に新聞を渡し何枚の写真があったかを報告するものでした。
不運な人々は、写真を数えるのに平均して2分かかりましたが幸運な人々はわずか数秒でした。
 これは新聞の2枚目のページにメッセージが書かれていたからです。
「読むのを止めて。この新聞には43枚の写真があります」
このメッセージはページの半分に、大きな文字で書かれていました。メッセージは全ての人に平等に与えられたものです。しかし不運な人々はこれを見落としがちで、幸運な人々は、それを発見することができたのです。
 またこの新聞の途中には、二つ目の大きなメッセージが書かれていました。「読むのを止めて。これを見た、と実験者に伝えれば、250ポンドもらえます。」またもや、不運な人々はこの幸運を見落とします。

この実験から不安は予期せぬ出来事に気付く力をダメにすることがわかり
ました。不運な人々は周囲からの色んなメッセージを受け取ることが出来ず自分が不運であると思い、不安や不満を抱えています。この実験では新聞の中の写真を見つけるのに必死で他のことは見落としています。幸運な人は、ゆったりと心を開き、自分が求めているものだけでなく、そこにあるものに気づき、周囲からのメッセージを受け取ることが出来ています。インスピレーション(ひらめき)を感じ取るのが上手いのも幸運な人の特徴です。

目の前で起きている事象は運のいい人、悪い人に関わらず平等です。幸運
な人々は目の前に散らばっている肯定的な出来事を見つけて感謝し、不運な人は不幸な出来事を集めて自分は不幸だと嘆きます。この違いが幸運な人と不運な人の分け目です。決して容姿や収入、地位、パートナーの有無で決まらないのです。
 
あなたは運がいい人ですか?それとも・・・