通信Vol.226(2023年3月)

今朝、庭の片隅で福寿草が芽吹いているのを見つけました。春はもうすぐそこまで来ていますね。

今回、性格は変えられるのかということについて、お話したいと思います。

 

皆さんは自分の性格をどのように認識していますか?自分の性格は几帳面だ。おおざっぱだ。楽観的だ。等々色々あると思います。また多くの人は性格は持って生まれたものだから変わらないとか○○年生きてきたこの性格は変わらないと思っている人も多いと思います。実際に「あの人の性格は今更変わらないよ。」という話もよく聞かれます。

本当に人の性格は持って生まれたもので、死ぬまで変わらないのでしょうか。もし持って生まれた性格が変わらないとしたら、頑固な人は赤ちゃんの時から頑固だし、楽天的な人は戦時下で捕虜になっても楽天的ということになります。心理学者のアルフレッド・アドラーは「人間は死ぬ2~3日前までライフスタイル(性格)は変えられる」と言っています。

もし自分の性格は変わらないと言い張る人は、自分の性格を変えたくない、もしくは変わることが怖い、変える努力をしたくないという気持ちの現れではないでしょうか。実際に自分を変えたくないという人が多いのもわかります。人は太古の昔から生命維持の方法を無意識に獲得してきました。原始時代は、昨日と違う土地へ出向いて行って狩りをすれば、思わぬ猛獣に襲われたり、がけから落ちて生命を落とす危険もあったわけです。又今まで食べたこともない物を食べて食中毒を起こすリスクもあります。昨日までのやり方、生き方を守ることによって今日の安全を担保して子孫を残してきました。人間本来の生命維持機能によって人類の種の保存がなされてきたわけです。

ですから自分のライフスタイル(性格)を変えたくないという人の気持ちもよくわかります。しかし、現代はいろんな意味で命の担保ができています。知らない土地へ行っても、未開のジャングルや山奥へ行かない限り、いきなり襲ってくる猛獣や命を落とす底なし沼はありません。日本国内でしたら夜中に出歩いても余程のことが無い限り命を奪われるようなことはありません。ですから自分のライフスタイルを変える環境は整っているわけです。

ここでライフスタイル(性格)を変えないことのリスクについて触れてみたいと思います。よく宝くじの高額当選者が自己破産をしたというような話を聞いたことがあるとおもいます。数億円というような高額当選者には、みずほ銀行の応接室で「高額当選をして、そのお金で失敗しない方法」というような冊子を渡されるらしいです。(周囲に高額当選者がいないので真偽の程は定かでありませんが)

宝くじで高額当選をしながら、かなりの割合の人が不幸な結末を招いているということですね。人はそれぞれ収入に応じて収入に見合ったライフスタイル(性格)を持っていて、その環境に安心感を得ているということなのです。ですから年収100万円の人がいきなり宝くじで3億円の収入を得て、無意識に100万円レベルまで散財するスイッチが入るということなんです。ライフスタイル(性格)を変えない限り、現在の生活レベルも身に着く品格も持ち物さえも変わらないというリスクがあります。

 これをリスクと思わない人は、今のままで良いと思います。変わらないという選択は決して悪いことではありませんし、誰かから非難されるものでもありません。

 もし貴方が現在のライフスタイル(性格)を変えてステップアップしたいと思うのならば、今からでも間に合います。自分がライフスタイル(性格)を変えるという明確な意思があれば可能です。40年生きて来たからこのライフスタイル(性格)は変えられないというような言い訳を変われなかった時の保険にしなければ、人は何歳になっても変われるし人生を変えるのに遅すぎるということはありません。