通信Vol.121(2014年6月)

飛騨はファンヒーターとコタツを中々片づけられない地域ではありますが、我が家のファンヒーターもようやく物置に移動しました。飛騨の夏は本当に短いですね。梅雨の雨で草花は青々と生い茂っています。

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前回の続きで、どうしたら世の中を素敵な色眼鏡で見れるのかということについて、今回はお話ししたいと思います。

世の中で起きていることは無色透明ですが、私たちが勝手にそれぞれの色眼鏡で色分けして見ています。
たとえば、韓国で高校の修学旅行生325人を乗せた旅客船が沈没しましたが、このニュースを見る人の立場で、受け取り方は天と地ほど違います。家族が沈没船に乗っていた人は人生最大の悲しみを感じていたでしょうし、事故を起こした船会社の役員は戦々恐々として見ていたでしょう。異国で見ている人たちは、数多いニュースの一部として見ているでしょうし、言葉のわからない赤ちゃんは何も感じないでしょう。

自分が世の中の事象を見たり、他人に何か言われた時にどう感じるかは、周りの環境ではなく自分で決めています。あなたの感情をコントロール出来るのは、親でも先生でも会社の上司でも友人でもなく、あなた自身です。
他人から直接「バカヤロウ!!」「ロクデナシ!!」と言われれば傷つきますが、傷つけた相手を憎んで落ち込んでみても、相手は言ったことさえすっかり忘れています。「傷つくこと」「落ち込むこと」を決めているのは自分自身です。

パレートの法則によれば全ての物事は2:6:2の割合に分かれると言われています。働きもので知られるアリをよくよく観察してみると2割の働きアリと、6割の適度に働いているアリと2割のサボっているアリで構成されるというのです。面白いのは2割の働きアリだけを選び出して精鋭部隊を作ってみても、また同じように2:6:2に分かれるということなのです。
あなたの周りの人をパレートの法則にあてはめて分類してみると、2割の人があなたを好意的に見て、6割は好きでも嫌いでもなく、2割は嫌っているということです。仮に好意的な人から敵意を持った人まで①〜③グループまで分けるとすると、どのグループの人に注目するかによって世の中は全く違って見えてきます。
①グループの人だけに注目したら素晴らしい世界に見えるでしょうし、③グループの人に注目したら憎しみに満ちた世界に見えるでしょう。昨日まで①グループだった人があなたを無視するようになったら、③グループに分類しておけばよいのです。このグループ分けの基準は個人々々によって違うので、ある人を自分は①グループに分類していても他の人は③グループに分類していたりします。自分がどう見られるかを気にしすぎる人もいますが、6割の人が「気にも留めていない」ということです。

世の中の事象もパレートの法則にあてはめて、マイナス面でなくプラス面に注目していけば素敵な世界に見えるはずです。どのグループに注目するのかを決めるのはあなた自身です。