通信Vol.131(2015年4月)

あれだけ沢山降った雪も見事に消えて無くなりましたね。毎日毎日雪かきで明け暮れていたときは「夏まで残るんじゃないか」なんて思ってましたが(笑)、自然の力は偉大ですね。
 
 今回は「ムカつき」をテーマにお話ししたいと思います。
 あなたはどんな時にどんな相手に「ムカッ」「イラッ」としますか?買い物をした時の店員の態度が悪かった時、旦那(妻)が頼んでおいたことをやってくれなかった時、子供が言うことを聞かない時、上司に嫌味を言われた時、友達が自分との約束をすっぽかした時等々色々ありそうです。
 これらのことに共通することって何だと思いますか?「自分の思い通りにならないこと」と思われる方、良いセンいっています。でも世の中には自分の思い通りにならないことはゴマンとあります。今日の天気、景気、宝くじ等色々ありますが、すべてに「ムカッ」「イラッ」っとするわけではありませんよね。
 では何故「ムカッ」「イラッ」とするのでしょう?一つには自分があらかじめ思い描いた「こうあるべき」という期待とずれていた時ではないでしょうか?お店で買い物した時に「接客とはこうあるべき」という貴方の理想像と店員の態度がずれていた時、旦那(妻)は頼んだことをやってくれるはずという貴方の妄想(笑)とずれて妻(旦那)が動いてくれない時、子供は親の言うことを聞いてあたりまえという親のエゴに子供が従わなかった時、穏やかで頼りがいのある理想の上司像と目の前の上司がかけ離れていた時等々。
自分が勝手に創り上げた○○の理想型のモノサシを相手に有無を言わさずあててみて「やっぱり違う!」と一人でダメ出しをしている姿が見えてきませんか?こうやって眺めてみると「ムカッ」「イラッ」としている姿は、第三者の眼からみたらかなりワガママな心理状態といえます。
 もう一つの理由としては、自分の心の奥底にある願望を実現している人を見たときにも「ムカッ」「イラッ」っとする時があります。公衆の面前でイチャイチャしているカップルを見た時、渋滞している車列の横を路肩走行していってずうずうしく割り込んでくる高そうな車を見た時、自分より若い子が高価なブランドバッグを持っているのを見た時などです。
 自分だって人目を気にせず大好きな人とイチャイチャしたいとか、高級車でオラオラ運転したい、家庭をかえりみずに高価なブランド物を買いたいという、自分の奥底にある欲求を実現している人も見た時も「ムカッ」「イラッ」としたりします。自分が腹を立てたところで、アツアツのカップルは「何か迷惑かけた?」といいそうですし、高級車のコワモテの兄ちゃんに注意出来ないのは自分自身の問題です。ブランド物を身につけている人もお金持ちの令嬢なのかもしれません。自分が腹を立てて得することは何一つありません。むしろイライラが自分の体調に悪影響を与えることの方が多いのです。
 ではこんな時はどうするか?こんな時は、自分の心の奥底を見つめて「へー俺(私)ってこんな欲求持ってるんだ」と自分と向き合って、他人の行動は気にとめないことです。川の流れよ止まれと叫んでも川は流れるのです。雨よ降るなと言っても空気中の水滴は重力で下に落ちるのです。自分の意思でどうにもならないことには首を突っ込まないことです。