通信Vol.137(2015年10月)

今年は残暑も短く、一気に秋になった感じがします。去年の秋は御嶽噴火が衝撃的でした。子供の頃山好きな父に連れられて北アルプスに登った経験がありますが、高いところが苦手なので、大人になってからは登山からは遠ざかっています。
 今回はあなたが感じている嫌なこと(人)を抹殺するおまじないをお伝えしたいと思います。あなたは、どんなことに「嫌だなー」「イラッ」と感じますか?たとえば「タメグチをきく年下の人」「みんなでいる時に一人だけスマホをいじっている人」とか「物をもらってもお礼を言わない人」「仕事をさぼっている人」など人によってイライラのタネは違いますが、原因はほぼ一緒です。
 原因が分かれば対処が出来ます。対処がわかるということは解決できるということです。では何が原因か?それはズバリ、あなたの心の中にある「かくあるべき」が原因です。「年上の人には敬語を使って話すべき」「みんなといる時は、スマホをいじるべきではない」「物をもらったらきちんとお礼を言うべき」「仕事をさぼるべきではない」という心の中の「べき」があなたを不自由にしている原因です。もし相手に原因があるのなら、周りに居る人たちがあなたと同じように不快になっているはずなのに、他の人は気にならないということは、あなたの心の中に原因があるということです。
 その「かくあるべき」を開放する魔法の言葉、それは「○○してもよい」または「○○しなくてもよい」という許可を自分に出すことです。具体的には「年上の人にタメグチをきいても良い」「他人と話している時にスマホをいじっても良い」「物をもらってお礼を言わなくても良い」「仕事はさぼっても良い」等々自分に許可を出していくのです。実際にやらなくても大丈夫です。違和感があるうちは何度も声に出して許可を出しましょう。自分に許可をだしてみるとあら不思議、いままでイラッとしていたことが気にならなくなってしまいます。
 家庭内や職場の人間関係でも同じです。「夫が家事を手伝わなくてイラッとする」「あの上司のここが嫌い!」「子供が勉強をしない」という場合にも自分に許可を出します。嫌いな人がいるならば、その人の嫌いな部分、嫌いな行動を「するべきでない」と自分に制限をかけていると思われるので「○○してもよい」と許可を出します。重要なのは、本心で思っていなくても良いということです。「○○しても良い」「○○しなくてもよい」と繰り返し声に出しながら自分がどういう「べき」で引っかかっているのかを良く考えてみましょう。「夫は家事を手伝わなくても良い」「上司は人格が低くても良い」「子供は勉強をしなく居ても良い」と自分のなかの「べき」を開放するところまでが自分に出来ることです。ここからが人間関係の摩訶不思議なところなのですが、自分のなかの「べき」を開放すると、イラッとしていた相手の行動がガラッと変わることがよくあります。夫が家事を手伝ってくれるようになったり、子供が勉強するようになったり、自分が問題ありと思っていた相手の行動そのものが減ってきます。
 私の体験談をお話ししますと、我が家の次女は高校2年生で、英語が苦手なのにちっとも英語の勉強をしません。当然成績も右肩下がりで心配していました。ところが私が独りで「○○(子供の名前)は勉強しなくても良い」とつぶやくようになったら、「私英語が苦手やで、塾に行きたい」と言い出したのです。これまで、どれだけ塾通いを勧めても逆切れしていた娘がです(笑)