通信Vol.144(2016年5月)

野山も新緑に包まれて、生命の息吹を感じられます。周りが活気づいてくるこの時期に自分だけが取り残されているような気がして、あせった気持ちになったりもします。

 今回は「愚痴」についてお話ししたいと思います。
あなたは1日に何回愚痴をこぼしますか?愚痴と言う感じを良く見て下さい「愚」はおろか、「痴」もおろかという字です。愚痴をこぼすのはおろかな行為と言うことなんでしょうが、愚痴をこぼさずにはいられないと言う人はいますよね。

 愚痴をこぼす人は決まってこう言います「愚痴は溜めると良くないから、愚痴って発散するんです。」でも本当に愚痴を言うことが身体や精神にとって良いことなんでしょうか?
精神科医の樺沢紫苑氏によると、最新の精神医学の研究ではネガティブな言葉を発すると幸福度が下がり、ポジティブな言葉を発すると幸福度が上がることが実験でわかっているそうです。

 愚痴を独り言で言う人はあまりありません。身近な友達を捕まえて「ねえねえ聞いてよ〜」と始めると自分の時間と相手の時間を使い、一緒になってネガティブな言葉をキャッチボールしながら、どんどん不幸度を上げる努力をしてしまいます。極端な言い方をすれば、人生の大事な時間を使って、自分と友達2人で不幸になる努力を一生懸命やっているということです。そして不幸なことに、愚痴を言うと又愚痴を言わないといけない状況が次々とやってくるのです。

 逆に愚痴をやめてポジティブな言葉を発するようにするとどんなメリットがあるか考えてみましょう。
①見える世界がガラッと変わる。
自分の発する言葉で、自分の視点が切り替わるので、自分にとって嬉しい楽しい出来
事がどんどん目に入ってきて、嫌なことが目に入らなくなる。

 ②ストレスが減り体調が良くなる。
人の身体は意識と連動している部分が大きいので、ポジティブになると大抵の人は体
調が良くなります。愚痴を言わないとストレスが溜まると思っている人も多いのです
が、実はその愚痴がストレスを増幅させているのです。逆にポジティブな言葉を言っ
ていると驚くほど体調が良くなります。

 ③自分の自由な時間が増える。
  愚痴を言っていた時間を1日30分として一年で182.5時間。1ヶ月の労働時間以上で
す。その時間を自分磨きや趣味、仕事にかえるだけでどれだけ人生が豊かに変わるで
しょう。

 ④見た目が良くなる
  月に何万円もエステにつぎ込むより、愚痴をやめる方が美容効果はてきめんです。ち
  なみに私は女性の顔を見ただけで、愚痴の多い人なのか、あまり言わない人なのかす
ぐに見分けられます。どんなに愛想の良い人でもそれだけは誤魔化せません。そのく
らい愚痴の毒は美容の大敵なんです。

どうです、今日からスッパリ愚痴を言うのも聞くのも止めてみませんか?