通信Vol.189(2020年2月)
例年になくあたたかい冬だと思っていたら、ここ数日は寒くなって雪もちらつき、冬らしい景色になっていますから、このまま春を迎えるというわけにはいかなそうです。雪を待っていた人達もあるでしょうから、物事には良い面と悪い面が表と裏のようにくっついているんですね。そんなところから、今回は物事の裏表を見てみるという話をしたいと思います。
貴方は自分の長所や短所について考えたことがありますか?私は子供のころから学校の3者懇談で、いつも先生から「落ち着きがない」と言われていたので、親はさぞかし心配したと思います。今でも自覚しているくらい一か所でじっとしていることの出来ない性格です。よく他人には「マグロのように泳ぎ続けないと死んでしまう」なんて言っていますが、とにかくじっとしていられない性格です。でもその反面、色んな事に気が付きます。あの人顔色悪いけど調子悪いのかなとか、雪が降ってきたから玄関先の雪かきした方がいいかなとか、ゴミが一杯になってきたからゴミ箱から出しておこうかな等々です。
人には良い面と悪い面があるなんて言いますが、物事をどちらから見るかで長所なのか短所なのかが決まると思います。
・気の短い人は、反応の早い人。他人の言葉に素直に反応してしまう人。
・物覚えの遅い人は、物事を覚えるのに慎重な人。じっくり覚える人。
・飽きっぽい人は、物事の吸収が早い人。要領の良い人。
・怒りっぽい人は、色んな事に入れ込んでしまう人。他人の感情も自分のことのように
感じる人。
・だらしがない人は、色んな事におおらかな人。
・神経質な人は、細やかなところに神経が行き届く人。
・暗い人は、もの静かな人。
・仕切りたがる人は、他人が回り道をするのを見ていられない面倒見の良い人。
・無口な人は、おしゃべりで他人の時間を奪うのが嫌いな人。
自分の物差しで他人を量ろうとすると、理解できないことが色々あると思います。そもそも他人の行動なんて自分には到底理解できません。児童虐待の親の気持ちも連続殺人鬼の気持ちも、僕には理解できません。逆に崇高な信念を持って内戦地で救済にあたるボランティアの人の気持ちにもなることはできません。理解しようと寄り添うことはできますが、完璧にその人の立場になんか立てません。自分の見方が全てではないし、正しいとも限りません。自分の見ている裏側があるということを考えてみるだけで、少し他人に優しくなれそうな気がしませんか?自分が大嫌いなあの人も、どこかで優しい笑顔を見せる場所がきっとあるはず。