通信Vol.191(2020年4月)

 ようやく梅や桜もほころんで春らしくなってきましたが、コロナ騒動で今年は花見も出来そうにありません。皆さんもいろんな計画を中止したり、行動を自粛してストレスを溜めていませんか?こんな時だからこそ、家の中でできる読書や色んな勉強に手を伸ばしてみるのもいいかも知れませんね。
 今回は楽しいことだけやって生きていけるのか?考えてみたいと思います。
あなたは何をしている時が一番楽しいですか?旅行ですか?買い物ですか?飲み会ですか?スポーツ?仕事?楽しいことだけを続けることは不可能ですし、楽しいことしかしないと楽しいことが苦痛になってきます。たとえば、旅行が好きだからと言って1年365日旅行し続けることは不可能ですし、優雅な豪華クルーズ客船の旅でさえ先日のコロナ騒動のように軟禁状態で下船する自由を奪われたら、楽しい旅とは言えないでしょう。美味しい料理を食べるのが好きと言っても1日3食、毎日ご馳走を食べていたら1か月もすれば飽きてしまうでしょう。お酒が好きと言っても起きている間中アルコールを口にしていたら、すぐに病気になってしまいます。
では楽しいことを仕事にしたらどうでしょう?ある人は好きなことを仕事にすると辛くなるから止めた方がいいと言います。またある人は好きなことなら、どんな苦労でも厭わないから好きなことを仕事にするべきだと言います。
ここで、以前紹介した「パレートの法則」を思い出してください。パレートの法則とは上位20%が全体の80%を支えるという法則です。お店でいえば20%の上顧客が売り上げの80%をもたらす。働き者の蟻社会では20%の精鋭部隊が全体の80%の仕事をするということです。
仕事全体のうち自分の好きな仕事を20%とすると、残りの80%は自分が苦手とする望まない仕事です。20%の好きな仕事に全力投球することで、最高のパフォーマンスを発揮することが出来るようになるというのがパレートの法則です。好きな仕事をやって輝いている人に共通する特徴は、20%の好きな仕事の世界で輝いていて、80%の嫌な仕事なんかやっていないように振舞っていることです。でも確実に80%の苦手な仕事もこなしているのです。しかも文句も言わずにさらっとこなしています。何故なら、文句を言ってその80%の苦手な仕事に意識を向けることが、如何に無意味であるかを知っているからです。エネルギーを注ぐべき部分は、80%の苦手な仕事ではなく、得意な方の20%の仕事です。でも同時に20:80のパレートの法則があることも確かなので、「好きな仕事」と「苦手な仕事」は分けることが出来ません。2つで1セットなのです。好きなことを仕事にした方がいいと勧める人は、自分が得意な20%の方に意識を集中できる人なのでしょう。逆に好きなことを仕事にすると辛くなるという人は、80%の方に意識が向く人なのかもしれません。
貴方ならどちらを目指したいですか?