通信Vol.183(2019年8月)

 梅雨が終わったとたん、酷暑続きで毎日暑さと格闘しています。みなさんはどんな暑さ対策をしていますか?昔と比べて夏が暑く感じられるのは私だけでしょうか?私が子供のころは川に行って泳いだり、山で遊んだりと自然と共存する術が知らないうちに身についていた気がします。
 今回は自分が作り出すストーリーで世の中は動いていく(ように見える)というお話をしたいと思います。どういうことかというと、世の中は悲劇だという人の目には悲劇のニュースが次々と飛び込んできますし、世界は素晴らしいことで満ち溢れていると感じる人の目には素晴らしいニュースが次々と飛び込んできますし、世の中は喜劇だと感じる人の目には様々な出来事が喜劇のように見えるということです。

 ジャマイカのレゲエミュージシャン、ボブ・マーリーはこう言っています。「雨を感じられる人間もいるし、ただ濡れるだけの奴らもいる」
 同じ雨にあたって濡れていても、自然を感じ取りながら雨に濡れている人もいれば、どうして雨なんか降るんだと言って天を恨めしくにらむ人もいるということです。

 ある程度の年齢の人ならば1999年7月に人類が滅亡すると言っていた『ノストラダムスの大予言』というのを聞いたことがあるでしょう。1999年7月まではテレビや雑誌で頻繁に取り上げられて「大変なことが起こる」と声高らかに叫んでいた人も、1999年8月以降は手のひらを返したように「誰がそんなことを言ってたの?」と言わんばかりに、その話題に全く触れなくなってしまいました。悲劇のストーリーを描いていた人達は、一つの話題が終わればまた新たな悲劇を探し出して旅立っていくのです。以前沖縄でアメリカ軍の基地を移転するための辺野古湾の埋め立てに反対していた人の中には、沖縄の住民でなく運動家(全国から集まって反対運動をする人たち)もいたという話を聞いたことがあります。(直接調査したわけではないので真偽は不明ですが)
他人の不安を煽って注目を集めたい人達が世の中には少なからずいますので、色んな情報に振り回されて悲観的になりすぎないことも大切です。

 同じ物事を見ながら、楽観的にとらえたり、感謝の念を抱く人もいます。自分がどんなシナリオを描くかによって、自分の人生のストーリーはどんな風にも書き換えられます。
 実は世の中に起きる出来事は、出来事自体にはどんな意味もありません。
 起こった出来後に色んな意味付けをして、喜劇の人生にしたり、悲劇の人生にしたり、
コミカルな人生にするのは自分自身です。試しに同じ体験をした人同士でその体験について語ったり、自分がその時にどう感じたかを話し合ってみると、自分の感じている世界が他人と共通の認識でないということに気付くはずです。
自分の気持ちを語り合う場が無い場合は、「気持ち日記」をつけることをお勧めします。自分がその時どんな気持ちになったか、どうしてそう思ったのかをノートに付けていくことで、自分の感情に気付くことができます。自分の感情に気付くと、自分の思考の癖を知ることができます。人は思考の癖によって人生のストーリーを決めてしまうのです。自分の思考の癖を知ることのメリットは、思考の癖を知って癖を変えることによって自分の理想のストーリーに書き換えることが可能になってくるのです。自分の理想と全く逆の思考の癖を持っているのにそれに気付かない人が多いのも事実です。あなたはどんな人生ストーリーを描きたいですか?